
2008/11/21~30(終了)
会場:With Zakka +
展示内容:モノクロプリント42点(2点大判パネル)+コンタクトプリント等
こちらに写真展のお知らせと後日内容をまとめられたコーナーがあります。
すっかり遅くなってしまいましたが、こちらのブログにもよくコメントを頂くyasさんの個展を見てきました。
展示会場はご自身がオーナーのギャラリーで、週末のみ営業の小さい所ではありますがコツコツ改良を重ねられており友人の家でくつろぐような感覚で作品を拝見できます。
天気の良い午後に来たら、クッションで居眠りしてしまう可能性が高いですよ(^^ゞ

さて、展示内容ですがこちらはもう専門家と言って良いほど通い詰めている夜の渋谷、人物が主体のスナップ写真です。
年単位で撮り続けておられるだけあり、森山大道氏の言う「量のない質はない」がそのまま現れている事をまず感じました。
渋谷センター街というと、面白い人や光景はいくらでもあるんじゃないかと思う人も少なくないと思います。
しかし実際にその場に居合わせて作品として成立するような撮影を行なう、となるとかなり難しいものです。
自分も街で撮る事はありますが、全く撮れない日もたくさんあり、そのたびにツイて居ないのか自分のセンスや見る目が無いのかと思います。
そのような苦難を乗り越えた結果が出ていると思いました。

次に、スナップでは肝心なモノさえ写っていれば多少画質が悪くとも作品としては十分通用する、ということを感じました。
撮影ではライカCLに40ミリをつけ、絞りはほぼ開放近くで2メートル位にピントを固定して撮るという方法をメインにしているそうです。
渋谷の真ん中とはいえ余程街頭が集中しているところ以外はカメラにとっては暗闇も同然です、ピッタリ止まることがまず無い行きかう人達を普通に写すだけでも結構大変です。
最近の高価で高性能なデジタル一眼ならまだしも35ミリフィルムではどうしても厳しい条件ですので、今回の作品でもピンが完全に合っていない・少しブレているなどの状態になっている物も多くありました。
しかし写っている場面が見事だとそういうことはあまり気になりません、というかむしろちょっと格好良く見えたりすることも。
先に言葉を引用した森山大道氏はじめ同じような傾向の作品は幾つも見たことはありますが、実際の現場も見て歩いた経験があるとより一層撮影の難しさを感じます。

今回の展示では変わった趣向としてコンタクトプリントも展示をしていました。
通常、写真展ではセレクトした結果だけを見ていますので撮影現場での試行錯誤まではなかなか解るものではありません。
コンタクトプリントを見ると、一発で決めたカットもあればしつこく粘った挙句ダメだった、というような現場での空気がちょっとわかるような気がしてきます。
デジタルでも似た様な一覧印刷は出来ますが、フィルムのコンタクトでは手でカメラに詰めシャッターを切っては巻き上げていく経過がリアルに感じられます。
何でも展示すれば良いものではありませんが、スナップ写真の展示では有効かつ面白い試みの一つだと思います。
今回の展示でも十分見応えはありましたが、ご本人の周囲のお話を聞くとまだまだ進化する作品群になりそうです。
撮影・プリント・展示と色々今後の改善や展開がありそうです、次の展示にも期待しております。
と、同時に自分ももうちょっと頑張らないと、とかなり思う結果になる展示でした(^^ゞ