
東京都写真美術館2階展示室、10月21日まで。
カラープリントでタイトルどおりの3つの主題からなる作品の展示です。
今回の展示は組み写真・写真の見せ方という点が参考になるものでした。
鈴木氏の写真の感想として「ロードムービーのような」という言葉を良く見かけますが、まさにそれが納得できる内容です。
主題3点がそれぞれ別物の演出をされた空間にありますが、それが演劇の舞台転換を思わせるような繋がりで展開して行き1つのストーリーになる、そんな印象を受けます。
写真それぞれの展示も細かい配慮があります。
暗い部屋に展示した写真には写真とほぼの形で照明を当て、闇に浮かびあがるような演出があります。
この演出があるエリアですっかり暗い雰囲気に慣れると、次の展開がより印象に残るような仕掛けのようです。
また写真と写真の間隔にも仕掛けがあるようで、ある程度写真のまとまりがある毎に少し間隔が広く取られています。
これにより1つの主題の中でも細かいまとまりがあることがわかり、それが判ると写真の並びにリズムや抑揚があるかのような解釈が出来てきます。
展示場所・内容共に大きな規模でありそうそう真似の出来るものではないのですが、小さな展示やブックの作成などでもヒントになるようなものがあったと思います。
で、今回展示を拝見していて気になることが。
自分が行った時は入場者がちょっと少なめで快適だったのですが、そこに若い女の子2人組みが。
何やらベラベラしゃべりながら作品をベタベタと触りつつズンズンと進んでいきます。
係りの方が慌てて作品に触れないよう注意されておりました。
ここの展示は有料でしたので、それなりに目的意識が無ければ入ってこないと思うのですが、なんだったんでしょう。
ひょっとしたら写真関係の学生さんかも、と思いましたがそうであったら作品にそんな態度では接しないと思います。
展示によっては触ったりしても構わないというものもありますし、蜷川実花氏のある展示ではその辺に用意されたじゅうたんやクッションに座ってダベりながら見てもOK、なんてのもありました。
しかし今回の展示はそのような事は無しというのは明白でして、見る側のレベルも問われる場面でした。